北極永久凍土層の炭素、「大気」ではなく「海」へ? 気候脅威の構図が変化

고진아 記者

地球温暖化による北極の永久凍土層の融解がもたらす「膨大な炭素の大気放出」シナリオに、2026年8月1日、予想外の反転が提起された。

ドイツのアルフレッド・ウェゲナー研究所(AWI)とブレーメン大学の研究チームは同日、科学雑誌ネイチャー・ジオサイエンスにカナダ北極圏キキクタルク(ハーシェル島)沿岸の研究成果を発表した。研究チームは、地球温暖化により北極の永久凍土層が融解して海に流入する膨大な量の炭素の大部分が、海底堆積物に保存されていることを確認したと発表した。これは既存の懸念、すなわち融解した永久凍土層の有機炭素が大気中の温室効果ガスとして大量に放出されるという仮説と相反する結果である。

特に、海に流入した堆積物に含まれる有機炭素のうち、わずか約10%だけが微生物によってガスに変換され大気に放出される可能性があることが明らかになった。残りの90%は海底にそのまま保存される可能性が高いということである。現在、北極の陸地永久凍土層には約1,300ギガトン(GT)の有機炭素が保存されており、海洋および河川デルタ堆積物には追加で400GTの炭素が含まれている。毎年最大0.02GTの炭素が海に流入しており、この量は2100年までに70~150%増加すると予測されている。

このような現象の原因として、研究チームは海洋微生物の「グルメ」な特性を指摘した。微生物は永久凍土層由来の古い有機炭素よりも、藻類残骸由来の新鮮な有機炭素を優先的に分解する傾向を示した。論文の筆頭著者であるAWIのマヌエル・ルーベン博士は、「沿岸部から膨大な量の有機炭素が海に流入するが、ごく一部だけが活性炭素循環に入る」と説明した。

北極の永久凍土層炭素、「大気」ではなく「海」へ?気候脅威の動向が変化
[写真=聯合ニュース]

今回の研究成果は、永久凍土層の融解が当初懸念されたほど大気中の温室効果ガス増加に大きく寄与しない可能性があることを示唆している。これは地球の気候変動予測モデルを再構築するうえで重要な基礎データとなることが期待されている。地球の気候脅威に対する全般的な再評価が必要だという声が上がっている。

ただし、研究チームは海底に到達する前にすでに分解された炭素の量など、より正確な気候影響評価のためには追加研究が不可欠であるという条件を付け加えた。

今回の研究は、北極永久凍土層の融解が地球の気候に与える影響を予測する気候モデルに新たな観点を提示する重要な基礎データとなるだろう。マヌエル・ルーベン博士が指摘したように、海底に到達する前にすでに分解されている可能性など、より正確な評価のための追加研究が必要である。人類が直面している気候脅威の複雑性をあらためて想起させるとともに、性急な安心よりも継続的な科学的探究の重要性を強調している。

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